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『神様のボート』を読んだ :: 2010/10/31(Sun)

今日は10月最後の日
アメリカ風にはハロウィーンの日

どよどよと曇って心を落ち着かなくさせる曇り空の元
わたしは図書館に行きました

つらつらと館内を歩き、ふと江國香織さんの
『神様のボート』
を手に取りました。
図書館の本棚にもたれかかれる、ひとりがけの低いいすが空いていたので
ひとりの聖域をしめしめと確保して読み進めました


『神様のボート』は、
まだ小さな女の子と、「旅に出た」お母さんの、
ひとところに”なじまない”生活のお話です。

読んでいる間中わたしも小さな小舟に乗って
すこしずつ、常にどこでもないどこかに向かって動いているような、
もしくは
そんなわたしのなかにどこからか微細な空気が
少しずつ常に入っては通り抜け、来ては去り、
といった感覚を覚えます。

でも次第に
ごくわずななこの細かな粒子の空気の流れが
空気入れでふくらまされるみたいに
わたしの中をも徐々に支配していきます。
物語はしずかにしずかに進む小舟のように淡々とした流れなのに。

周りの人はこのお母さんのことをさみしい狂気の人だと思うのかもしれません
彼女の娘でさえもいつしか。
一般にしてみればきっと、現実を生きてないね、と言うことは簡単で、
それがわかりやすい解釈なんだろうと思います

本当の恋愛を知る人は、そう多くない。
そういう愛のきらめきは、確かに狂気の一種かもしれません
江國さんはそういう愛を知っているひとなんだろう、と思います
だからこそ彼女は神様のボートに乗ることを選べたのかなと。

とても美しい一冊です。


福岡は夕暮れ過ぎから雨が降り、いよいよ秋を終わらせよう
と思ったのか、しばらく降り続いていました。
あるいは寒い冬を予感させる11月の雨の、予行練習だったのかもしれません。


aya





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